実は、お家時間が増えたことをキッカケに漫画のスクールに通いはじめました、さとうひより(@hi4r1_xo)ですっ!
いや、前から常々思ってたんですよね…。わたしが発信していきたいマイノリティのこと(機能不全家族とか発達障害とか)って、漫画にしたほうがポップじゃね…???と。
というワケで、念願だったコルクラボマンガ専科の3期生として、日々課題に取り組んでいます。
漫画を描けるようになれば、記事とかYouTubeとかで出した内容も何度でもコスれて一石二鳥なはず…!にやり。
しかし、わたしは空間認識能力が低いタイプのADHDであるため、絵を描くこと自体めちゃくちゃ苦手です。
今回は、そんなわたしが課題で描いた、ほぼ処女作に近い「漫画」をご紹介させてください!生まれて初めてコマ割りしたから褒めて〜〜!!!
『養子卍な桃太郎』
ていうか、82歳でLINEを使いこなすババア・竹取桃子さん最強説……!!!
多様性を理解してもらうには
この課題のテーマは、「プルチックの感情の輪を使って桃太郎を表現すること」。人々の感情には規則性があるそうで、その心の動きを絵やストーリーで具体化するのが目的でした。
こんなのですね。
わたしが選んだのは、「好奇心」。信頼が驚きに変わることで、もともと好意的に感情を抱いていた相手に対して、より興味や関心が深くなった様子を設定しました。
そう、世の中で少しずつ叫ばれはじめた多様性への理解って、最初は好奇心からでもいいと思うんです。
サプライズを見せて興味を持ってもらうことができなければ、よっぽどじゃない限り他人のことなんて関心がない人たちがほとんどなはずだから。現代人、忙しくてみんな自分のことで手いっぱいだしね!?!?
イレギュラーな家族のカタチ
ここに出てくるおばあちゃんの名字を「竹取」にしたのは、「そういえばかぐや姫のお父さん(竹取の翁)も養父だったな〜」と思い出したからです。
単純に自分が大人になったからかも知れませんが、不妊治療やこどもができない夫婦、養子縁組のことも最近になってやっと目につくようになりました。こどもの頃、そんなに詳しく教えてくれる人なんて周りにいなかったし、そもそも触れちゃいけないことだって教えられてたから。
噂で「そうらしい」とは耳にしていても、実際の声なんて聞く機会はこれまでありませんでした。
でも、わたしたちが知らなかったたくさんの「イレギュラーな形」って、どれもはるか昔からずっと存在してたことだと思うんですよね。
個人的な話になりますが、わたしの実親の自慢は「一姫二太郎」でした。慣習通りに育てやすい女の子を先に産んで、その後男の子を二人ももうけたから、自分たちはとても偉いのだと。「あななたたちのために、離婚もしないで両親揃った状態でいるのよ」って。
だけど、そんなスタンダードなはずの形の家族でありながら、その環境のなかでだれもちっとも幸せそうには見えませんでした。
実際に、他の兄弟の連絡先も知らないし、あるトラブルをキッカケに数年前に絶縁をした状態です。だって、家族がいなくなってでもたったひとりで生きていくほうがよっぽど楽しそうだったから。
「家族とラインで何気ない会話をする」とか、「母の日にメッセージを送り合う」ことは、わたしのかねてからの憧れでした。
しかし、先日、子育てを放置気味だった実の両親に代わってわたしを育ててくれた親戚が「大丈夫?なにか困ったことはない?」と電話をくれた出来事があったんです。
そのときに、「もしかしたら親は離れていてもこどもの幸せを願うものなのかもしれないな」と初めて気づくことができたのでした。
来週、育ての親から荷物が届くそう。なにか返さなきゃと「最近パンばかり焼いてるの。食べる?」って聞いたら「送らなくていいから、あなたがきなさい。そのときに持ってきてね」と。
行っていいんだ、会いたいって思ってくれてるんだって、電話を切ってひとしきり泣いた。大事にされるってうれしいな— ひよぴ(さとうひより)🐑🌹🧹 (@hi4r1_xo) May 9, 2020
そして、どんなイレギュラーな形の家族であっても、本当の親子じゃなくっても、こどものことがかわいくて仕方ないこともあるのかも知れないって。それなりに、もしかしたらそれ以上に本当な幸せなのかも知れないって。
わたしの発達障害を知らない育ての親に「こどもの頃どんなだった?なににいちばん手を焼いた?」とそれとなく聞いてみたときに
ふふっと笑って目を細めながら「どれだけ本を買ってあげてもすぐに読んじゃうんだもの。だからたくさんもらってまわったんだよ〜」って言われたの、たぶんあれを愛って呼ぶ— ひよぴ(さとうひより)🐑🌹🧹 (@hi4r1_xo) June 3, 2020
(桃子さんも、きっと本当は寂しいと思うんだけどね)
多様性を伝えるために、表現の手段を増やしたい
多様性やその権利を「主張する」ことではなく、「こんなこともあるんだよ」と多くの人に伝えるには、どうしたらいいのかを長い間悩み続けていました。
だけど、理論に訴えるよりもまず、「この世にどこかにこんなエピソードもあるのかも」とそのストーリーを見せたほうが伝わりやすいのかも知れません。
絵はたしかに苦手だけど、今までにやってきた文章を書くことや構成を作る力はきっとどこかで活かせるはず。こんな新しい形でも、みなさんに届けていけたらとてもうれしいです。